リクエストから「カートとコートニーとフランシス」
https://twitter.com/agoviciousdraws/status/1091047807056633856?s=21
崇高。
これだけ少ない線と色で、これだけ気持ちが込められた絵というのは世の中にそんなにたくさんは存在しないと思う、と言ったら言い過ぎか。
作家が私の一人娘で、その作家が若くして亡くなったからそう感じるというのは否めない。いや、それ抜きに客観的に見てもすごく良い絵だな、と思いたいところなのだが、客観的に見ることができているかなんて甚だ怪しいし、土台無理な話だとも思う。
少なくとも、この三人家族の父親が最悪なことに娘が2歳にもならないうちに自殺してしまうことについては作家は知っていた。母親がその後もいろいろ無茶をやり養育権を剥奪されるに至ったりすることも知っていたかもしれない。それでも娘は親のタレントを受け継いで、もちろんそれだけでなくおそらく人一倍努力もして、モデル、画家として成功していることまでは知っていただろうか。
登場人物は左がカート・コバーン(コベインって言わないとファンに叩かれるんでしたっけ?)、右がコートニー・ラブで、抱かれている赤ちゃんがフランシス・ビーン・コバーン。
コートニー・ラブとフランシスはMTV Music Video Awardsの時の格好のようだが、カートは同じその時の格好ではなくダニエル・ジョンストンの例のTシャツを着ている。
あごヴィシャス世界ではやたら簡単に死ぬことの多いカートが、コートニーの背中に左手をしっかりと添え、両足で地面をがっしり踏み締め、いつもよりどっしりと構えている。
誰かのリクエストに応えて手癖でサラサラ描いただけなのかもしれない。しかしとても幸せそうな三人家族が描かれているのは確かだ。